ヨガの目的
こんにちは。
フィヤージュジャズダンス&ヨガスクール インストラクターのANRIです🍎
身体の健康とヨガに関連するお話がメインでしたが、少しずつ哲学的な内容も盛り込んでいこうと思います。
”あなたにとって「ヨガ」とはどんな存在ですか?”
”幸せって何ですか?”
ヨガの哲学は、「心の筋トレ」とも言われていて
考えても考えてもなかなか答えが出ません。。
ヨガって何なのでしょう?
健康法?ストレッチ?癒し?マインドフルネス?
色んな感じ方、その人にとっての「ヨガ」があるかと思いますが
私にとっては
「自分の本質を知るための手段」「道」「考え方」という捉え方がしっくりくる気がしています。
身体がもともと柔軟であるわけでもなく身体能力が高いわけでもなく
コンプレックスの塊だった私に
”自分が困難だと感じるアーサナに対してゴールを決め、そこに至るまでの道のりを丁寧に味わうことがヨガ”
そして、
そのゴールよりも”プロセスが大事”だと、ヨガに教えられたときにとても救われる思いがしました。
”なんだ、できなくてもいいんだ”
フッと肩の荷がおりた気がしました。
「ヨガ・スートラ」といって、キリスト教でいう聖書のような
ヨガの教典ともよばれる書物があります。
そこに記されているヨガの目的は「ココロの作用の止滅」と訳されることが多く
心を静かにしてシンプルに物事を捉えることで、その本質に気づく事ができるということです。
また、シンプルに捉えることで何事にも囚われない自分がいることに気づくことができる、というのです。
では、具体的にどのようなことをすれば「囚われ」から解放されるのか
幸福感を味わうための実践編として「ヨガの八支則」というステップがあります。
- ヤマ(日常生活においてすべきことでない5つの禁戒)
- ニヤマ(日常生活において行うとよい5つの勧戒)
- アーサナ(座法)
- プラーナヤーマ(調気法)
- プラティヤハーラ(感覚の統制)
- ダーラナ(集中)
- ディヤーナ(瞑想)
- サマディ(三昧、悟り)
すべてはこの8つ目の「サマディ」に達するまでの鍛錬・段階なのですが、
このステップは、4000年のヨガの歴史の中で、人々の心が移り変わっていく「心の変遷」に深く関わっています。
ヨガの歴史の中で、第1段階と呼ばれる「自然主義」の時代、
人は自らと調和し、自然とともに生きていました。
真実や美しさ、そのものの価値を自分自身や自分の周りに見出し、大半の人はマインドを筋肉のように
必要なときのみに動かしていたそうです。
そう、この時代の特徴が「ヨガ・スートラ」でヨガの目的とも記されている「心の作用の止滅」です。
第2段階の「神秘の時代」、多くの人々が心の作用の止滅状態を失ってしまいました。
その代わり「心は1点に集中」するようになり、瞑想することで心を静めることができていました。
第3段階の「哲学の時代」、時代の流れとともに大多数の人が集中する能力を失い、「散漫な心」を持つように。。
この時代に「パタンジャリ」が登場し、「ヨガ・スートラ」が誕生したと言われています。
第4段階の「テクノロジーの時代」、ヨガの歴史上では「暗黒の時代」といわれ、
人々は「惑わされた心」を持っていると考えられています。
自分の外見や富やさまざまな事柄で頭がいっぱいになっている状態です。
今がまさにこの時代です。
こういった人類の経験した歴史的進展を「逆転」していくことが
「ヨガの実践」であり、先ほどの「ヨガの八支則」のステップなのではないかと考えられています。
惑わされた心を持つ私達は、まず自分の内側に意識を向け直して
「散漫な心」に気づき、「動く瞑想」とも呼ばれるヨガのアーサナをとることで
呼吸や動かしている身体の一部に一点集中し、その先に訪れるかもしれない「心の平穏」を探し続けることが
「ヨガ」なのではないかと想います。
殺伐としていて生き急ぐ人たちで覆われている。。こんな時代だからこそ「ヨガ」が求められているのではないかと想います。
2020年の日本のヨガ人口は10%だそう。。
もっとより多くの方がヨガを通して心と体が安定し本来の自分を取り戻せますように。。
ANRI